- 簿記のネット試験ってどんな感じ?
- 統一試験より簡単って本当?
- ネット試験の注意点があれば教えて欲しい!
こんな悩みを解決します!
- この記事を書いた人
- 過去に簿記3級を独学で学習
- クレアールで簿記3・2級講座を受講
- 2021年7月 簿記2級試験に1発合格(ネット試験受験)
私はネット試験を受験して、簿記2級に1発合格しています。
- 本題に入る前に
ネット試験は操作方法や当日の試験の流れが分かれば楽勝です。しかしネット試験の中身を知らず「まぁなんとかなるだろ」と安易に受験してしまうのは非常に勿体ない。
この記事では、実際に簿記2級をネット試験で受験した経験から「受験した感想」「試験の流れ」「ネット試験の注意点」について具体的に解説していきます。
- 簿記ネット試験の感想
- 試験当日の流れ
- 簿試験会場の環境
- ネット試験の注意点
- 簿記ネット試験で合格するコツ
この記事を読めば、他の受験生より有利にネット試験を受けることができます。
ぜひ最後までお読みください。
簿記ネット試験の感想
私が実際にネット試験を受験した感想は以下の通りです。
- 好きな日に受験できて有り難い
- 会場到着から試験終了までの手順がスムーズ
- 統一試験の過去問題より簡単
- 合否判定がすぐ分かって嬉しい
好きな日に受験できて有り難い
ネット試験では好きな日に受験できるのがとても良かったです。
受験の予約は日本商工会議所が施行業務委託をしている「株式会社CBT-Solutions」を経由して行うのですが、受験日の3日前から3ヶ月先まで受験日の予約ができます。
空席確認も簡単にできるので、勉強の進捗や自分の都合に合わせて受験日を設定可能です。
- 好きな日に受験可能(※施行休止期間を除く)
- 好きな受験会場を選べる
- 変更・キャンセルは受験日の3日前まで可能(※入金後のキャンセルは手数料が必要)
統一試験のように試験日が固定されていると、「試験までに勉強間に合うかな」と焦りや不安を抱えたまま試験勉強しなくてはなりません。
その点ネット試験ではスケジュールを心配する必要がないので、心に余裕を持って試験を受けることができて良かったです。
万が一試験日に都合が悪くなっても変更できるのは便利だね。
受験日3日前までの変更なら追加料金がかからないのも嬉しいポイントだよね。
会場到着から試験終了までの手順がスムーズ
ネット試験では会場到着から試験終了までの手順が非常にスムーズでした。
- 試験開始までの待ち時間
- 問題用紙配布・回収の時間
- 試験終了後の待機時間
統一試験とは違い、ネット試験ではこのような時間が一切なかったので無駄な時間を過ごすことがなかったです。
「さくっと行ってさくっと帰れる」という感覚なので試験の疲労感も軽減されます。
試験って堅苦しいイメージがあるけど、ネット試験なら気軽に受験できて良かったよ。
統一試験の過去問題より簡単
ネット試験の問題は統一試験の過去問題よりも簡単でした。
統一試験では基本を勉強しただけでは簡単には解けない問題も出題されていましたが、ネット試験で出題されるのは基本が分かれば対応できる問題ばかりです。
統一試験 | ネット試験 | |
---|---|---|
合格率 | 級:44.0% 2級:21.5% ※期間:2020年12月~2022年6月 |
3級:41.0% 2級:40.8% ※期間:2020年12月~2022年6月 |
上記のデータからも分かるように、簿記2級ではネット試験の方が合格率が高くなっています。
実際に簿記2級を受けた感想としても、きちんと勉強していれば解ける問題ばかりだったなと感じています。
統一試験のように「全然分からない」という問題は出なかったです。
ネット試験は基本問題を押さえておけば十分合格を狙えるよ。
合否判定がすぐ分かって嬉しい
ネット試験では試験終了後すぐに合否判定が分かります。
統一試験のように合否結果が分かるまでモヤモヤする必要がなく、合格していればすぐに試験勉強から解放されます。
- 試験後に自分へのご褒美を買う
- 試験疲れを発散するためにパーッと遊ぶ
こんな合格祝いも試験終了後すぐにできるのが嬉しいポイントです。
また、資格取得をすぐに活かしたい人は
- 翌日会社へ資格取得の報告をして資格手当をゲット
- すぐに履歴書を更新して経理職の求人へ応募
という行動もすぐ行えます。
「急ぎで資格を取りたいんだ!」という人は絶対ネット試験がおすすめです。
万が一試験に落ちてても、すぐに再試験に向けて取り組めるのもメリットだね。
試験当日の流れ
ネット試験の当日の流れはこんな感じです。
受付での手続き
まずは試験開始の30~5分前までに試験会場へ行き、受付で手続きを行います。
試験開始ギリギリの到着だと受付で時間切れになる可能性があるので、早めに会場へ到着しておきましょう。
メモ用紙とボールペンは会場で支給されました。
「書き慣れたボールペンの方がいい!」と思っても、筆記用具は持ち込めないので注意しましょう。
ちなみに受付から入室までどれぐらい時間がかかったの?
私が会場に着いたときは私一人だったから、入室まで5分ぐらいだったよ。
私は受付から入室まで5分程度で済みましたが、会場によっては人が混雑して「試験開始に間に合わなかった」ということも考えられます。
会場へは試験開始の15分前には到着できるようにしておきましょう。
試験開始は自分のタイミングでOK
会場入室後は指定された席に着き、「受験ログイン情報シート」に記載されたIDとパスワードをパソコンに入力します。
試験開始は一斉には行われず、個々の好きなタイミングで開始できます。
「メモ用紙・電卓の配置」「ボールペンがちゃんと使えるか」など確認してから試験に臨みましょう。
ちなみに試験時間は、3級:60分、2級:90分、だよ。時間は短いけど、焦らず解いていこう。
試験終了後は合否を確認して受付へ
試験が終了するとすぐに合否判定がパソコン画面に表示されます。
「スコアレポート」を受け取って会場を出れば簿記ネット試験は終了です。
「スコアレポート」には合格証を取得するためのQRコードが印字されているので、合格者はそこから合格証を取得しましょう。
試験の翌日以降、CBTのマイページからも合格証のダウンロードが可能です。
ネット試験では紙で合格証は発行されないので、必要な人は自分で印刷しましょう。
ネット試験は自分のタイミングで試験を終わらせることもできるよ。
試験会場の環境
私が実際に受験した試験会場の環境について解説します。
細かい部分は会場によって違いますが、ぜひ受験の際の参考にしてください。
使用するパソコン
私が受験した会場で使用したのはデスクトップパソコンです。
付属でキーボード(メンブレン)、マウス(有線)が付いていました。
- デスクトップパソコン
- キーボード(メンブレン)
- マウス(有線)
マウスは無線ではなく線が付いているので、操作中に引っ掛けないように注意しましょう。
キーボードは特に使いにくいとかはなかったけど、種類によっては配置が違うから打ち間違えないように気を付けてね。
最後の見直しが大切だね。
デスク周り
私が受験した会場では、デスク周りはそんなに広くなかったです。
メモ用紙も広げられて精々1枚程度。電卓も一緒に置くとスペースがより狭くなるので、使いやすい配置を見つけることが重要になります。
- 左側:メモ用紙&ボールペン
- 真ん中:キーボード&電卓
- 右側:マウス
私は左手で電卓が打てないので、キーボードの下に置くことにしました。メモ用紙は右側の配置が良かったのですが、マウスの邪魔になるのでしぶしぶ左側の配置です。
両利きに生まれたい人生であった。
試験開始前に適切な配置を見つけておくようにしましょう。
周囲の音
私が受験した会場では受験者数が少なかったので、そこまで周囲の音は気にならなかったです。
しかしネット試験では下記のような環境音に注意が必要。
ネット試験では電卓に加えてキーボードを打つ音もそこら中から聞こえてきます。「ガチャガチャガチャガチャ・・・」とガチャガチャ地獄です。
またネット試験では試験開始・終了が受験者によって異なるので、入退室による人の動きも気が散る要因になります。
私は周囲の音より外のセミが元気過ぎてめっちゃ気が散った。
「周りの音が気になって集中できない!」という人は備え付けのヘッドフォンを利用しましょう。
ネット試験の注意点
簿記ネット試験を受ける上で注意しておきたいのは下記の通りです。
- 受験の予約は早めにしておく
- 試験会場へは早めに行く
- 1問で同じ勘定科目を使用しない
- 数字入力にカンマは不要
- メモが下手だと見直しで詰む
受験の予約は早めにしておく
受験の予約は早めにしておきましょう。
会場によっては席が埋まって2週間先まで予約が取れないこともあるからです。
(実際の予約は、予約日:5/29 ⇒ 受験日:7/11)
人によっては「午前中の方が頭が冴える」「試験勉強をしてから午後に試験を受けたい」など時間の希望がある人も多いと思います。
試験勉強が終わる前から余裕を持って予約をしておきましょう。
受験日の3日前までなら予約の変更も可能だよ。都合のいい日程を先に予約しておこう。
試験会場へは早めに行く
試験会場へは時間に余裕をもって早めに到着できるようにしておきましょう。
試験会場へは試験開始の30~5分前までに到着しておく必要があります。
試験開始時刻に間に合わないと、受験自体ができない可能性があります。
「電車が遅れた」「思っていた場所と違った」では済まされないので、早めに会場へ到着できるようにしておきましょう。
早く行き過ぎても会場に入れないから注意してね。
1問で同じ勘定科目を使用しない
ネット試験の解答ルールとして、1問で同じ勘定科目を使用してはいけません。
勘定科目の使用は、借方・貸方の中でそれぞれ1回までとされています。
- 正解
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
現金 | 30,000 | 売上 | 30,000 |
- 不正解
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
現金 現金 |
20,000 10,000 |
売上 | 30,000 |
上記のように借方または貸方で同じ勘定科目を使用すると、自動的に【不正解】と判定されてしまい非常にもったいないです。
- ネット試験の解答ルールについては、「日本商工会議所のHP」でも紹介されています。
間違った解答をしないように注意しましょう。
勘定科目の被りに気を付けて解答しよう!
数字入力にカンマは不要
ネット試験で数字を入力する際、「カンマ(,)」の入力は不要です。
入力を確定させると自動でカンマが付与されます。
「あれ、今何桁だっけ?」と迷ったときは、一度入力を確定させてから追加で「0」を入力するようにしてください。
文字・”円”・”¥”の入力も不正解と見なされるよ。数字の解答は数字だけを入力してね。
メモが下手だと見直しで詰む
メモの仕方が下手だと見直しの際に詰みます。
後から見直しても分かりやすいように丁寧にメモを残しましょう。
紙に残すメモは「どの設問に対するメモか」を分かるようにしておけば、後から見直しをする際に時間短縮になります。
「なんだこれ?暗号か?」と頭を悩ませることのないよう、文字もちゃんと読めるようにしておきましょう。
自分で謎解きの問題を作ってる暇なんてないぞ!メモも面倒くさがらず丁寧に書こう。
ネット試験で合格するコツ
簿記ネット試験に合格するコツは、ネット試験の環境に慣れておくことが一番です。
ネット試験の環境に慣れるには、下記の方法が有効となります。
- ネット試験の操作を知る
- ネット試験の操作に慣れる
- 「ネット試験版模試」付きのスクール/テキストを利用する
- ネット試験に近い環境で問題を解く練習をする
ネット試験の操作を知る
ネット試験がどんな感じか知るために、ネット試験の操作方法を確認しておきましょう。
こちらの動画では、「パブロフくん」で有名な簿記テキストを出版している「よせだ あつこさん」がネット試験の操作方法について解説しています。
ネット試験の注意点やポイントについてネット試験の画面を見ながら確認できるので、こちらの動画だけでもかなりの情報を得ることができます。
「ネット試験がどんな感じか分からなくて不安」と感じる人は、試験前に確認しておくと安心です。
「どういう風にメモ用紙を使って問題を解くか」まで具体的に解説してくれてて、かなり参考になるよ!
ネット試験の操作に慣れる
「解説だけじゃ不安だな・・・」と感じる人は、実際にネット試験の操作を行ってみましょう。
簿記・会計のWEB講座を開講しているネットスクールでは、ネット試験を無料で体験できます。
- 会員登録不要
- 本番の環境とかなり近い
- 合否判定まで受けられる
こちらの無料体験版では、実際のネット試験とかなり近い環境で模擬試験を受けられます。
会員登録など面倒なことも一切必要ないので、本番前の腕試しとしてぜひ活用してみてください。
これはマジで神プログラム。メモ用紙×2枚、ボールペン、電卓を用意して早速問題を解いてみよう!
「ネット試験版模試」付きのスクール/テキストを利用する
「ネット試験版模試」付きのスクールまたはテキストを利用すれば、ネット試験を想定した試験対策を行うことが可能です。
例えば下記のような教材があります。
- 例①スクール「スタディング」
- プロ講師による基本講義
- WEBテキスト
- スマート問題集
- 実力UPテスト
- 検定対策模試
「スタディング 」では、試験対策の中で「ネット試験版模擬試験」を受けることが可能です。
「ネット試験も体験したいし簿記もスクールで学びたい」という人は「スタディング」の通信講座がおすすめになります。
スタディングの魅力や評判について知りたい人は、下記の記事を参考にしてください。
>>【簿記講座】スタディングの評判は?忖度なしのアンケート結果を口コミと共に大公開
スタディングの簿記講座は本当におすすめなのか?受講生10人にアンケートを行った忖度なしの口コミを紹介します。
- 例②テキスト「スッキリわかるシリーズ」/「みんなが欲しかったシリーズ」
- やさしい言葉で分かりやすい
- イラスト・図表が豊富
- テキスト+問題集一体型で知識が身に付く
- 総合問題「チェックテスト」1回分あり(解き方講義動画付き)
- ネット試験を体験できる「模擬試験プログラム」&仕訳Webアプリ「受かる! 仕訳猛特訓」付き
- 「そもそも簿記って何?」の基礎が学べる
- みんなのモヤモヤポイントを「板書」で解説
- カラーの図解が分かりやすい
- 豊富な「基本問題」で知識を定着化
- ネット試験を体験できる「模擬試験プログラム」&仕訳Webアプリ「受かる! 仕訳猛特訓」付き
「スッキリわかるシリーズ」/「みんなが欲しかったシリーズ」は、「資格の学校」でも有名なTACが出版する人気の簿記教材です。
読者特典として「ネット試験を体験できる『模擬試験プログラム』」や「重要度の高い仕訳をマスターできる『仕訳Webアプリ』」を利用できます。
例に挙げた「スタディングの簿記講座」「スッキリわかる/みんなが欲しかったシリーズ」は、ネット試験版模擬試験を受験するために追加料金はかかりません。
最初からネット試験版模試が付いている講座やテキストを利用すれば、試験前に「ネット試験が分からないから不安」と悩む必要がなくなります。
少しでも本番環境に近い環境で試験対策を行いたい人は、ネット試験版模試付きの教材を積極的に選びましょう。
ネット試験の操作体験と試験対策が同時にできて一石二鳥♪
ネット試験に近い環境で問題を解く練習をする
普段の試験勉強でもネット試験に近い環境で問題を解く練習をしておきましょう。
家にネット環境がない人でも、下記のような工夫をすればネット試験に近い環境を作ることが可能です。
- 問題用紙
- 解答用紙
- メモ用紙(A4)×2枚
- ボールペン
- 電卓
- ヘッドフォン(あれば)
- 問題文に書き込みをしない
- 貸方・借方で同じ勘定科目を2回以上使わない
ネット試験では操作に慣れることも大切ですが、問題文への書き込みなしにどうやって問題を解くかも非常に重要となります。
問題文にある表をメモ用紙に書き写して計算するとかなりの時間浪費になってしまうので、
- メモ用紙を使う計算
- 直接解答する計算
これらのパターンの使い分けを自分の中で掴んでおきましょう。
簡単な仕訳問題は直接答えを入力してしまうのがおすすめだよ。
簿記ネット試験のQ&A
詳しくは【簿記試験】合格率2倍?!ネット試験が統一試験よりも断然おすすめな理由3選で解説しています。
まとめ:簿記ネット試験は概要を把握して合格を狙おう
今回は、簿記2級をネット試験で受験した経験から「受験した感想」「試験の流れ」「ネット試験の注意点」について解説しました。
- 好きな日に受験できて有り難い
- 会場到着から試験終了までの手順がスムーズ
- 統一試験の過去問題より簡単
- 合否判定がすぐ分かって嬉しい
- 試験会場へ到着
- 受付
- 電卓チェック
- 手荷物をロッカーへ
- 入室
- 試験開始
- 試験終了
- スコアレポート受け取り
- 受験の予約は早めにしておく
- 試験会場へは早めに行く
- 1問で同じ勘定科目を使用しない
- 数字入力にカンマは不要
- メモが下手だと見直しで詰む
ネット試験は統一試験より狙い目です。
簿記3級は合格率が安定しており、簿記2級は合格率が高い傾向にあります。
>>【簿記試験】合格率2倍?!ネット試験が統一試験よりも断然おすすめな理由3選
簿記試験を統一試験で受けるかネット試験で受けるかお悩みではないですか?この記事ではネット試験を受験すべき理由について解説しています。実はネット試験の方が合格率が高いので断然おすすめです。この記事を読めば統一試験かネット試験かで悩む時間は不要になります。
本番前にネット試験の環境を知っておくだけでも心の余裕は増えるので、試験対策と合わせてネット試験に慣れておくようにしましょう。